●6月15日 品川区介護保険事業策定委員会で、介護保険料3300〜3500円が提示された。基礎的施設整備はおおむね達成しているので、今後在宅サービスなどへと移行していく試算にあたり、住民代表委員として保険内施設サービスなどのコストの算出内容および横出しサービスをいかに維持するかなどを質問。相対的に区に指名された住民代表の意見が多い。
●6月24日 熊本市介護保険準備室続主幹を『さわやか熊本』代表の浦上さんと訪問。自治体向け「さわやか提言」(4月上旬に発送した提言冊子「住民の幸せのために地方自治体は何をすべきか」)の推進、『さわやか熊本』主催による1日研修会について打ち合わせ、講師も依頼。熊本県県民総室本田審議員、介護保険準備室淵上室長とも打ち合わせ、ふれあい活動への協力をお願いする。午後は、『植木たすけあい』代表の永井さんとJA熊本中央会農政部農審査役を訪問し、5月の地域協同シンポジウム、JA研修会でのさわやかインストラクターの活動発表などについてお話をし、協力をお願いした。JA熊本のヘルパーは3000名、30の助け合い団体がある。植木地区での『植木たすけあい』とJA植木の協働を推せんする。九州地区、生活協同組合グリーンコープ熊本共生社和田常務理事に生協の家事、食事、デイサービス、子育てワーカーズの活動を伺い、1日研修会への参加をお願いした。
●6月22日 大分県福祉保険課牧野主幹が来団。平松知事が「さわやか提言」を読まれた。県のボランティア推進計画に財団の活動が参考にされている。
●6月23日 愛媛県企画環境部阿部次長が来団。加戸新知事のもと県民による地域づくりが検討されている。財団の理念・行動が評価されて、今後の協力が期待される。 (和久井良一)
地域共同推進プロジェクト
ふれあい社会の土壌づくりを地域で協同して進めよう!
〜4者共催シンポジウムで感じたこと
■共催のシンポジウムが実現するまで
5月26日の「地域協同推進シンポジウム」は、全国社会福祉協議会(全社協)、全国農業協同組合中央会(JA全中)、日本生活協同組合連合会(日生協)とさわやか福祉財団の4者が、それぞれ全国的にふれあい活動を展開しているという共通点に加え、介護保険のスタート後は地域での相互連携活動の必要性がいっそう強まるという、共通した認識が生まれたことによって初の共催という形で開催されました。
この共通認識が生まれるためには、昨年7〜9月に4者で開催した「地域協同研究会」が大いに役立ちました。
■やはり主役は地域のみなさん
実はこのシンポジウムのまとめとして「各地に地域協同連絡会をつくり、組織的に横の連携を進めよう」というアピールを打ち出す構想もありました。しかし地域協同研究会の議論の中で、ふれあい活動の性格上「本部からの一方的な指示や東京からの発信といったような形にはなじまないのでは?」という意見が出ました。結局、具体的な連携事例を実際に地域で活躍中のリーダーに発表していただき、後のパネルディスカッションで連携の大切さを確認し合うという形を取ることになりました。これが実際にどう生かされるか?やはり主役は地域のみなさんという感じを強く持ちました。
■参加した方たちの反響
4者の関係者と一般の方も含めて400名余りが参加され、満席の盛況でした。
反響もいろいろでしたが、総じて「よい刺激になった」といえるようです。
さわやかインストラクターも大勢参加されました。地域で実際にボランティア活動を展開している立場から「連携を組む勇気がわいてきた」「今後の活動のエネルギーになった」「心のしこりが取れた」などの感想が寄せられました。
マスコミ関係の取材も多く、特に当日はNHKテレビのニュースで放映され、「介護保険の周辺サービス」を地域協同によるふれあい活動で支えていくことへの強い期待が感じられました。
■地域協同を推進して、ふれあい社会の土壌づくりを!
地域協同推進の仕事は、有機農法を連想させます。即効性には劣るかもしれませんが、いろいろな素材を混ぜ、そこに一定の時間をかけてバクテリヤが作用するとすばらしい堆肥となり、これにより豊かな土壌が生まれます。
今回のシンポジウムを参考に、4者に限らず地域のいろいろな団体や組織同士で横の交流を図っていただき、まず良い土壌づくりを進めること、それが「ふれあい社会の実現」という見事な収穫につながるのではないでしょうか。 (丹直秀)