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中島 総合的な学習の時間は、他の教科で学んだことをもとに、子供が主体的に課題を解決する学習として使っていただければという思いがあります。ここで期待されるのは体験学習ですが、これはかなり手間がかかるしむずかしい面もあるでしょう。そのためにもそれをどれだけ実施でさたのか、学校評価、その先生の指導方法の改善にもつながるように少しずつ変えていきたいと思っているんですよ。

杉浦 学力低下を心配する先生も多いと思うのですが。

 

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中島 基礎的な学力はしっかりした指導が必要ですが、今言われる学力低下は、結局大学生から来ている話です。じゃあそれで大学なり社会に出てどの程度困った事態が起きるのかははっきりしていません。大学側では学力低下を一般論として言っていますが、大学進学率が短大を含めて五割にもなる中で、かつての一割、二割の時代に比べれば総合平均が低下するのは当たり前です。上位一、二割の学力は変わっていないと大学側も言っています。単に学力低下と決めつけるのではなくて、子供それぞれによってすごく違うんだと、それをきちっと見極める必要があると思いますね。

 

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堀田 最後に杉浦さんにも印象に残った先生のお話を伺いたいんですが、その前に今の点についてお話しします。心の教育をどうやるのか。心の教育とは最初に申し上げたとおりすべての学科に通じる基本であり、それはつまり各自の能力を認めて伸ばすこと。それをまず先生方にしっかり認識していただく。

 

 

 

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