「私たちのような小さな会では、出費を抑えないことにはやっていけませんからね。おかげで、今のところは、何とかへそくりには手を付げすに済んでますが、お金の問題は、やはり、一番頭の痛いところ。でも、その時々にみんなで話し合って、柔軟に対応していけば、何とかなるものです」
1995年12月
発起人5名で設立準備を開始。
1996年2月
『泉北たすけあい』(大阪府堺市)の佐藤会長を招き、勉強会を行う。
4月
『泉北たすけあい』を訪問。
5月
『ふれあい あべの』(現・特定非営利活動法人エフ・エー/大阪府大阪市)を訪問。
6月16日
設立総会を開き、活動をスター卜。
公的介護保険の対象にならない人たちをサポートしていきたい
団体の代表として、事務局の運営に、サービス活動にと、忙しい日々を送る富田さんだが、その声は弾んでおり、疲れの色など微塵もない。それはひとえに、「毎日が充実しているから」だという。「私自身がこうした助け合い活動をはじめた当初の目的は、本当のところ、誰かの役に立ちたいというよりも、サービス時間を貯めて、将来、困ったときに使いたいという、まさに自分のためだった。でも、やっているうちに活動すること自体が、生きがいになってしまったんです」
専業主婦だった富田さんは、子育てが一段落したのち、生きがいを求めてテニスやお茶、文学講座などいろいろな習い事をしてきたという。そういう意味では、これまでの人生はいわば、「求める世界」だった。