北 「北さん、テレビに出てましたね」というのがすごかったです(笑)。
一同 (笑)。
北 要は生協が四団体でああした集会をやるレベルまで来たのかという捉え方ですよね。生協の福祉政策づくりなどで社協さんとの連携が強くなっていますが、その提携関係を事実として、示した場であったなと。水俣市の事例でも、ぼくらの把握していないところで生協もこうしてがんばっているんだなと心に残りました。個人的にはJAさんか発表した連携事例の、国立(くにたち)(東京)の「やすらぎ農園」を見に行ったんですよ。
堀田 ほおー。いかがでしたか?
北 なるほど高齢者の生きがいになっているんだなと実感しました。週一回でもやすらぎ農園に来ることが日々生きていく上での喜びや励みになってるんです。当日の話に加える形で利用者の声を実際に聞かせてもらって自分にもプラスになりました。
堀田 あのシンポジウムは、当日夜七時のNHKのニュースでまず取り上げてくれて、それから活字でもずいぶん詳しく報道されました。地域協同というのは市民団体にとってもまったく新しい運動のステージなんですね。すごく力づけられたとか、地域の生協さん、JAさんの顔が見えてきた。地域によってはお役所的だった社協さんとも、一緒にやれるんだという勇気かわいてきたとか、うれしい反響が本当に多かったですね。これまでの心のしこりがほぐれたとかもあったかな(笑)。
和田 シンポジウムのあと、水俣に行く機会がありましてね。活動員の方の研修なんですが、それこそ町の隅々からものすごく大勢の人が参加されてきた。その後の話を聞いたら、自分たちで自発的に何かやろうという相談がいっぱい来てるらしいんです。あそこは市民の知恵と力で高齢問題を乗り越えようという考え方が非常に強いですね。活動員も二千人を超えているそうですが、シンポジウムをきっかけにさらに活動が広がりつつあるのは私どもとしても非常にうれしいです。