松岡温彦著
(公人の友社 本体定価953円)
推せん・北原文代さん(東京都)
表題からは想像しにくいのですが、バザーや募金、イベントなどを企画する方々の参考になるちょっとしたアイデアから、ボランティアにかかわる人にとって重要な基本的心構えまでが、楽しいイラストと一緒に散りばめてあります。ABC事典ですから、どこから読んでもいいのですが、どのページを読んでも、ほのぼのとした温かい気持ちになれます。同じおカネでも、頭を使って集め、ココロを込めて使えば、何倍もの喜びをもたらすことができる、というのがメインのメッセージかと思います。
ハウツーものとして読むのもよし、ボランティア活動を続けていく上で進むべき道を照らしてくれる先達の書として読むもよし。手ごろな大きさの、かわいいポケットブックです。
「愛があるなら、あなたの対象が恋人や家族であっても、故郷の町であっても、お金は偉大な働きをする。愛のこもったお金は世のため人のためによいことをしてくれる。
わたしたちが日頃、頭と身体をすり減らして、やっとの思いで稼いだお金を、わたしたちの手でわたしたちの愛するもののために使いたい。ちょっと手を休めて、窓から外を眺めてみよう。青空、樹木、街角、道ゆく人々、あなたの愛するもののために、お金を使う勇気、お金を集める勇気がわいてくるだろう。」
(本書 Aの項「愛」より抜粋)
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