このように全国的に大きな格差のある在宅介護サービスを、地域における施設の充実度や医療との関係、自治体の財政力等との関係で見てみると興味深い特徴がある。
在宅サービスと施設サービスは比例する
一つは、在宅サービスと施設サービスが正比例するということだ。在宅介護力指数の高い地域は特別養護老人ホームの定員数も多い。すなわち、在宅サービスの充実している地域は、施設サービスも充実している。このことは、充実した在宅サービスは、ホームヘルプサービスのような要介護高齢者の自宅への訪問サービスに加えて、デイサービス(デイケア)やショートステイのような在宅介護をサポートする施設を、ある程度充実してはじめて実現できることを裏付けている。
二つ目は、医療サービスによる福祉サービスの代替性である。