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学校ボランティア

「教科としての福祉科目の実践」

神奈川県立久里浜高等学校 教諭 小澤由美

 

久里浜高校は、一九八四年度開校の全日制普通科課程の高校です。開校以来「おしみなく奉仕」「よろこんで協力」の教育方針のもと、「ボランティア学習」を授業形態のひとつとして継続的に取り組んできました。最初は、三年生に選択制で取り入れ、単位認定もなく、授業時間内に行う特別活動の一環として行われていました。

九三年度から「ボランティア学習」を正規の単位として認め、多くの生徒が参加できるように、まず福祉科という教科体制をつくりました。実習先の確保のために大変な苦労をしましたが、福祉施設・社会福祉協議会・ボランティアセンターの協力も得て行うことができました。さらに九八年度から二番目の福祉科目「社会福祉基礎」も開講しました。

教科としての福祉科の教員は、現在一〇名体制です。全教員が福祉科もしくは情報科(九七年度開講)に属し、その中から教科のバランスなどを考えて選出しています。福祉科、情報科のどちらに属するのかは、教員の希望によります。このような体制により引き継ぎなども円滑に行われています。

久里浜高校は普通科の高校ですから、福祉の専門コース等を置いているわけではありません。従って、「ボランティア学習」「社会福祉基礎」の授業も、選択科目のひとつに過ぎませんが年々選択希望者も増え、また、多くの生徒が福祉科の授業を希望して入学してきます。

 

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(写真いずれも)「社会福祉基礎」の授業風景。看護や車イス介助の実習に力が入る。

 

 

 

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