「何かすることはない?」とたびたび事務所にやってくる八○歳過ぎの男性にチケット作りの手伝いを頼んだところ、「今日はお父さんがニコニコ顔で帰ってきたんですが、何があったのですか」と娘さんから問い合わせが入ったこともあるという。だからこそ、今後は生活困難な方を支援するだけでなく、高齢者の力を十分生かせるよう、いろいろな形で社会参加の場を提供することも、会の大きな目的のひとつだという。
「花見や県庁見学などにみんなで出かけるのもいいし、勉強会や行事などにもどんどん参加してもらいたい。また、子供たちにもボランティア活動ができる場を準備し、お年寄りが愛され、尊敬される存在であることを再認識させたいとも思っています。ひいてはそれが、心豊かに暮らせる家族的なふれあい社会づくりにつながるとも思いますからね」
できることからコツコツと、そして確実に実績を積むことで、徳島にボランティアのやさしい愛の輪を広げていきたいと、熱い思いを語る麻野さん。『さわやか徳島』でまいたやさしさの種は、もう小さな双葉を付けはじめている。