連絡会は、栃木県で九六年に栃木県社会福祉協議会の提案で設立されたのをきっかけに、宮城、福島、愛知、埼玉、岡山などでも設立。『栃木県高齢者デイホーム連絡会』では、毎月、痴呆症のケアや運営の悩み、行政との交渉事項などを話し合っていると言うし、『さいたま痴呆性高齢者小規模デイサービス連絡会』では、開設日数や対象者も異なる参加一〇団体の活動を表にまとめたり、『岡山県民間デイ連絡会』は県外のゲストも交えた講演会を開いたりしている。
また、『みやぎ宅老連絡会』では、特別養護老人ホームなどの大規模施設のほか、これから宅老所を始める人、関心を持つ医師、行政職員など個人も参加。人手が足りないときは、特別養護老人ホームから研修を兼ねて職員が派遣されることもあるという。
サテライト型デイサービス
高齢者在宅福祉サービスの三本柱のうちの一つでもあるデイサービスの一層の普及をめざし、整備が進められているのが、既存施設を利用したサテライト型デイサービスで、厚生省が特に推奨している事業の一環。
小学校区に一か所あたりをめどとするデイサービスを、さらに、高齢者が歩いて通える範囲に数多く設置することを目的として、公衆浴場や公民館、余裕教室などの既存施設を活用してサテライト(衛星)をつくり、そこに施設の職員が出向いたり、ボランティア団体がその運営を担いながらデイサービスを行おうとするもの。