3] コードやケーブル類の被覆損傷、開閉器や端子類の両極間の絶縁低下、モータやトランス類のレアーショート等による絶縁破壊
4] コードやケーブル類の下敷き、折れ曲り、釘類の打ち込み、放置等による短絡
5] コードやケーブル類の被覆が損傷を受けた後、構造物等の金属部分に接触することによる漏電
6] 電気機器や器具内のコンデンサの劣化あるいはスイッチ、リレー、サーモスタット類の接点溶着等の機器故障による短絡、漏電
7] 電気機器や器具内への金属等の導電物や導電性液体の異物混入による短絡
8] 紙、ビニール、衣類等の可燃物が散乱したり、揮発性液体が充満している場所でのアーク溶接の火花、あるいはケーブル類の瞬間短絡やスイッチ、リレー等の放電スパーク
9] 電気ストーブや電気コンロ等の電熱機器への可燃物の落下あるいは接触
10] 使用者の勘違いや誤操作で機器のスイッチが入ったり、スイッチの切り忘れによる空焚き、加熱
4.4.2 電気火災の消火
電気火災を防ぐには、前項の要因の発生を防止するよう努めることはいうまでもないが万一、火災が発生した場合は、次の事項について留意する必要がある。
1] 火災発生の要因となっている機器や器具の電路開閉器を断にする。
2] 消火には、電気設備や活線部にホースで水を直接かけると電気が水を伝わって感電する危険性があるので、粉末消火器を使用すること。因みに、消火器には木材、紙、繊維等が燃える普通火災用のAタイプ、油火災用のBタイプ、電気火災用のCタイプがあるが、最も普及しているものに、この三種の何れの消火にも適した粉末(ABC)消火器がある。
3] 初期消火の際、火災現場に消火器がなくやむを得ず水を使う場合は、天井等にぶつけて間接的に水がかかるようにするか、火元からできるだけ離れてバケツ等でかけるようにし、感電には十分注意して行うこと。