(3) CRTによっては、強磁性体の側には置かない方がよいものがある。CRTの材料に磁化されるものが使われている場合には、その一部が磁化されると、画面にひずみを発生する原因となる。
(4) 湿度の高いところには保管しないようにする。
第9章
(問1)
このような状態は、CRT本体、CRTの高圧回路、CRTのヒーター、アンブランキング回路、輝度回路、は正常又は正常に近い状態であることを示している。したがって、チェックの手順としては上記以外のところ、すなわちスイープ関係の回路をチェックすることから始める。
スイープ関係のチェックは、電圧が高くて故障の起きやすい終段の部分から、逆に前段へ追及の手順を進めていくのがよい。
(問2)
(1) 送信出力の低下もしくは欠如:感度不良になるか、あるいは映像が出なくなる。
(2) ヒーターの断線 : この場合は、出力はゼロとなるから映像は全く出ない。
(3) ミッシング:画面上では、映像が破れ傘状(スポーキングという。)になる。
(問3)
(1) TR管の放電不良 : クリスタルダイオードが焼損し、その結果感度不良となる。
(2) TR管の放電回復時間が長い : 送信後のTR管の放電回復時間が長いため、近距離の感度が不良となる。したがって、ちょうどSTCが掛かったように見える。