(2) 真運動表示(TM 表示)
動いている物標は、それぞれの移動方向にその各々の速度に比例して移動状態が表示され、停止している物標や固定物標は、その位置に止まって動かない。したがって、移動物標と固定物標の識別が容易であり、ブイ等の固定物標を小舟と見誤ることが少ない。
(問2)
(1) ヘッドアップモード
自船の針路方向が常に画面の真上方向(0゜方向)となる。いわゆる相対方位表示である。したがって、画面と視界との対比が容易で、大洋の航行に適している。
(2) ノースアップモード
常に画面の真上に真北を表示する、いわゆる真方向表示である。従って、自船の針路は真北に対して表示され、海図との対比が容易である。沿岸の航行に適している。
(3) コースアップモード
自船の針路は画面の真上に表示される。自船の設定針路が変化すると、その針路からの変化分だけ船首線が右又は左に偏向するが、映像そのものは回転しないので映像ににじみ等がなく、更に画面と視界との対比もやりやすく、見やすい画面を得ることができる。
(問3)
(1) 第一段階 : (レーダーの情報からの目標の検出)
レーダーの情報から目標を手動又は自動で捕捉し、データ処理部へ転送する。
(2) 第二段階 : (捕捉した目標の追尾)
捕捉した目標の、時々刻々と変わる位置のデータを、先に検出したデータと比較して同一目標であることを判定し、同一目標ごとにそのデータをファイルする。
(3) 第三段階 : (衝突の危険性についての判定)
第二段階で追尾し、ファイルした同一目標の位置のデータから、その目標の速度と針路を算出、すなわちCPAとTCPAとを計算し、あらかじめ自船の状態に応じて設定してあるmin CPA及びmin TCPAと対比して、その目標と衝突する危険性の有無を判定する。