3.9 他の装置との接続
3.9.1 ARPAは、センサーの入力を提供するいかなる装置の性能をも低下させてはならない。ARPAは他のいかなる装置への接続によっても、その装置の性能を低下させてはならない。この要件は、ARPAの運転時、停止時を問わず満足しなければならない。更に、ARPAは、実行可能な限り、故障状態にあってもこの要件に適合するよう設計されなければならない。
3.9.2 ARPAは、外部センサーからのいかなる入力もないとき、その旨表示をしなければならない。また、ARPAは、その操作に影響するおそれのある外部センサーからの入力情報の性質に関する警報または状況のメッセージをすべて繰り返さなければならない。
3.10 ARPAのテスト及び警報
3.10.1 ARPAはそのシステムの正しい動作を観測者が監視することができるように、ARPAの不調を知らせるのに適当な警報を持たなければならない。加えて、ARPA全体の性能を定期的に既知の結果と比較して評価できるようにテスト・プログラムが利用可能でなければならない。テスト・プログラムが実施されているとき、該当するテスト・シンボル*が表示されなければならない。
3.11 対水及び対地安定
3.11.1 ARPAは、対水及び対地安定が可能でなければならない。
3.11.2 ARPAに入力する速力表示器は、船首尾方向における対水速力を与えることができなければならない。
3.11.3 対地安定入力は、船速計、速力計測精度がA.824(19)の要件に適合している場合の電子位置測定装置、又は追尾された静止物標から供給することができる。
3.11.4 使用されている入力と安定のタイプが表示されなければならない。
付録1
ARPA性能基準に使用される用語の定義
1.物標…固定した、又は、移動しているあらゆる対象物で、その位置及び運動はレーダー上の距離と方位の測定によって決定されるものをいう。
2.相対方位…レーダーにより物標の距離と方向を多数回測定することによって得られた自船に対する物標の運動方向をいう。
3.相対速力…レーダーにより物標の距離と方向を多数回測定することによって得られた自船に対する物標の速力をいう。