図8・24 雨による物標の探知距離の減少(A: 10,000トンの船、B: 1,000 トンの船 C: 小舟又はブイ)
図8.24から図8.26までは図8.18に示した3cm波レーダーを使って雨、雪(あられ)及び霧の中でレーダーの探知距離の減少を示したもので、曲線に付してあるA、B、Cはいずれの図も同じ物標を示している。すなわち、
図8・24は雨による物標の探知距離の減少を示したものであって、横軸は降雨量を毎時当たりのインチ(in/hr)で目盛ってある。図の実線は雨域の外の向こう側に物標があって、雨は電波の伝搬の減衰にのみ寄与している場合で、かつ、雨が探知距離全体に均一に降っているときである。物標が雨域の中にあると、雨の水滴による反射波によって物標からの反射波をマスクし、それによって探知距離も減少する。図の点線はこの効果を含めた探知距離を三つの物標について示したものである。この減衰曲線は気温によって若干の差があるとされているが、波長3cmのレーダーではほとんど無視できる。
図8・25 雪(及びあられ)による物標の探知距離の減少(降あられ量は降水量に換算)
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