(3) 無負荷(軽負荷)電圧試験
整流器の交流電圧を定格交流電圧の110%に1分間以上保って運転し、交流電圧、直流電圧、交流電流、直流電流、トリガ装置の動作状態を確かめる。
なお、電源電圧の波形はなるべく正弦波に近く、周波数は定格周波数とする。
(4) 低電圧通電試験
(a) 低電圧において定格直流電流に等しい電流を10分間以上通じ異常ないことを確かめる。
(b) 変換回路のアームのサイリスタ又は整流ダイオードが並列に接続されているときは電流分担を測定する。この場合、定格直流電流が1000A未満の場合は省略してよい。また、測定が困難な場合は試験の実施について使用者と製造者間で協議すること。
(c) 電源電圧の波形はなるべく正弦波に近く、周波数は定格周波数とする。サイリスタの場合、直流側は短絡あるいは低抵抗を挿入し交流電圧及びゲート位相制御の調整により直流電流を試験値に調整する。
(5) 保護装置動作試験
(a) 保護ヒューズ、短絡器、整流素子劣化検出装置、継電器などの連動動作あるいは表示動作を試験し確認する。
(b) 試験は製作者が被試験装置について各個に提示した方法による。ただし保護ヒューズの動作試験においては、実際に溶断させず、その検出装置の作動を試験する。
(6) 温度試験
(a) 低電圧において定格の種類に応じて指定された負荷電流に等しい値の電流を流し、各部の温度上昇を測定する。ただし、連続と指定された電流に対しては各部の温度が一定になったときの温度上昇を測定する。
(b) 温度の測定は温度計法による。温度の測定個所は次のとおりとする。
(i) サイリスタ及び整流ダイオードのケースあるいは素子と密接する冷却フィンなどの指定された個所
(ii) 冷却媒体の入口及び出口
(iii) 保護ヒューズ、母線など主通電部分
(iv) その他、指定された場所