2・5・11 誘導試験
各巻線間・巻線層間・ターン間及び端子間の絶縁強度を検証するために行う。
100〜500Hzの周波数で被試験巻線の常規誘起電圧の2倍の電圧を次の式から求められる時間加えて試験する。
ただし、最長は60秒間、最短は15秒間とする。
周波数が高い程誘電体損が増加し、絶縁物には過酷になるので周波数により試験時間を規定している。
この試験はおもに変圧器の巻線の層間の絶縁に異常がないかどうかを調べる。
2・5・12 その他の試験
(1) 騒音試験
一般事項は2・2・16を参照のこと。変圧器の騒音は、無負荷で定格電圧を印加した状態で測定を行うが、周波数・波形により幾分異なる場合がある。
変圧器のJIS C 1502-90(普通騒音計)及びJIS Z 8731-83(騒音レベル測定方法)で規定されたA特性で測定する。
測定位置は次による。
(a) 高さ 外箱が2.5m以内のもの : 1/2の高さ
(b) 周囲 面からの距離(自然冷却) : 30?
間隔 : いずれも1mおき、最小6点以上(小さな変圧器は、1m以下の間隔でもよい。)
以上の測定を算術平均して、変圧器の騒音とする。
(2) 短絡時における熱的及び機械的強度
インピーダンス電圧が4パーセント以上の変圧器は、次に掲げる時間中支障なく短絡電流に耐えるものでなければならない。