上記の試験電圧V'及び試験電流I'は、できるだけ定格値に近い値であることが必要であるので90%以上が望ましい。
(ii) 電機子電流及び界磁電流が、定格値になるような電圧V'で、零力率試験を行い、この時の電機子巻線の温度上昇t'、電機子鉄心の温度上昇tc'、界磁巻線の温度上昇tfを求める。その結果を下記要領で補正すれば、定格状態の温度上昇が算出できる。
(イ) 定格電圧Vの時の鉄損と、前記試験電圧V'の時の鉄損との差に等しい鉄損を生じるような電圧にて、無負荷(電機子電流が最小な状態)で温度試験を行い、電機子巻線の温度上昇t0、電機子鉄心の温度上昇tcoを求める。
(ロ) 定格状態に補正した温度上昇は、
電機子巻線 ; t=t'+t0
電子機鉄心 ; tc=tc'+tco
磁界巻線 ; tf
(iii) 電機子電圧及び界磁電流が、定格値になるような電流I'で零力率試験を行い、この時の電機子巻線の温度上昇t'、電機子鉄心の温度上昇tc'、界磁巻線の温度上昇tfを求める。その結果を下記要領で補正すれば、定格状態の温度上昇が算出される。
(イ) 端子を短絡しておき、定格周波数で定格電流Iの2乗とI'の2乗の差の平方根に等しい電流を流した状態にて、無負荷の温度試験を行い、電機子巻線の温度上昇t0、電機子鉄心の温度上昇tcoを求める。
(ロ) 定格状態に補正した温度上昇は、
電機子巻線 ; t=t'+t0
電子機鉄心 ; tc=tc'+tco
界磁巻線 ; t1