3・7・3 交流回路の場合
瞬時駆動トルクτの一周期間の平均をとればPも同様に一周期間の平均をとる。その結果
Td=(τの一周期間の平均)=K×(Pの一周期間の平均)
Td=KP…(3・11)
即ち、交流回路の場合も可動コイルに働く駆動トルクは交流電力に比例するから電力で目盛することができる。
3・7・4 接続法
図3・10において、図3・10(a)の場合は、電流コイルSの(±)端子から負荷電流iが流れるときに、可動コイルmの(±)端子から負荷電圧υがSコイルと同相に、直流であれば加わるように接続すれぱ指針は正常に振れる。
これに反して、図3・10(b)のように、電流コイルSの(±)端子から負荷電流iが流れるときに、可動コイルmの接続を(±)端子でない方、即ち、反対側に接続すれば電流コイルSの電流と逆相に、直流であれば減ずるように接続されるから逆振れになる。
したがって、電力計を接続にあたっては十分の注意が必要である。
3・8 三相電力計
三相電力計は、後述する2電力計法の原理を基にして製作されたもので、図3・11に示すように、単相電力計の素子を2組を用い、そして可動コイルm1m2は同軸に取付けられて指針を動かすようにしてある。接続法は2電力計法と同様である。ただし、注意すべき点は図3・11の上部素子と下部素子との同に磁気的干渉をなくすため鉄板の遮磁装置を施してあることである。
