これ等の静止形インバータは一般に並列インバータという結線方式のもので、その基本動作は図2.102(a)に示すように変圧器の一次側の巻線を2分割し、その各々に交互のスイッチを切り替えて電流を流してやると、高圧側の二次巻線に交流電圧を誘起する原理に依っており、このスイッチに相当する部分をサイリスタによって置き替えたものである。単相並列インバータの回路では図2.102(b)に示すように2箇のサイリスタが配置されサイリスタのゲートにはトリガ信号(点弧信号)が交互に与えられる。サイリスタS1が導通すると変圧器巻線an間に蓄電池電圧と同じEなる電圧がかかるので、巻線の両端には変圧器作用により2Eの電圧が発生し、これが転流コンデンサCに充電する。