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(a) トルク用シンクロ

回転角を伝達する際、受信機を駆動するエネルギーを発信機から供給するシンクロ電機をトルク用シンクロといい、発信機の軸を外力によって回転し、受信機の軸には回転しようとする負荷を接続して使用される。

 

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トルク用シンクロの巻線は通常回転子は単相に、固定子は三相に巻かれており、回転子の単相巻線が交流電源から励磁される。図2.58にトルク用シンクロ発信機と受信機が1対1の場合の結線例を示す。

 

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図2.58 トルク用シンクロの結綿

 

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図2.59 トルク用シンクロの特性曲線

 

図2.59は発信機と受信機との間の角度差と出力トルク、入力電流、入力電力の相対的関係を示し、角度差が90°の時トルクが最大になる特徴を示している。

 

(b) 制御用シンクロ

制御用シンクロとは図2.60に示す如く受信機を接続した機械装置を制御する(例えば、サーボモータにより駆動する。)ために、発信機と受信機との回転角度差(角度変位)を電圧信号として取出すのに使用されるシンクロ電機をいい、その電気的な構造は、トルク用シンクロと同様である。制御用シンクロの受信機は角度変位を電圧信号に変換する役割をするので、シンクロ制御変圧機と称する。

 

 

 

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