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2・4・2 種 類

(1) 回転子構造による分類

 

回転子の構造によって、かご形と巻線形に分けられる。巻線形回転子は、その巻線を回転子鉄心に対して絶縁し、スリップリングとブラシを介して外部に接続できるようになっている。巻線形電動機は回転子巻線に外部抵抗を接続することにより、始動トルク及び加速トルクを必要に応じ変えることができるばかりでなく、始動電流も大幅に抑制することができるので、重トルク負荷を頻繁に発停させる必要のある場合又は極度に始動kVAの抑制を必要とする場合等の限られた用途に使用される。かご形回転子の巻線は回転子鉄心の溝にアルミニウムの鋳込み又は銅バーの挿入等の方法により形成され、絶縁が施されていないので、回転部は構造簡易で、機械的に堅固のため、かご形誘導電動機は連続運転に対する耐久性が非常にすぐれており、一般の駆動動力として広く使用される。

船用の三相かご形誘導電動機のトルク特性についてはJEM1277-84(船用低圧三相誘導電動機)が下記のように規定している。

 

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注 : プルアップトルクとは電動機が零速度から停動トルクに相当する回転速度の間で軸端において発生するトルクの最小値をいう。

 

 

 

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