上式からわかるように、すべりs=1のときは回転子は停止、s=0のときはN=Ns即ち回転子が同期速度で回ることを意味する。実際にはこの速度で回ることはない。図2.44はすべりとトルクとの関係を示したものである。
巻線形誘導電動機ではこの最大トルクを始動時に移すことができる。そのためには巻線形回転子に始動用抵抗を付加し、始動時にはこれを使用し、運転時にはこれを短絡して除去する。図2.44中の破線のトルク曲線は始動時の場合を示す。
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