三相誘導電動機の固定子の鉄心には回転軸方向と並行に固定子巻線のコイルを埋込むように多数の溝(スロット)が空隙に沿って設けられており、この各々の溝にコイルの一辺が納められるが、分布巻きと称して各極毎に各相当り2〜数個の溝が割り当てられ、これらの各相のコイルが通常図2.39に示す如く直列に接続される。三相の励磁現象を分りやすくするため、分布巻きでなく、図2.40に示す如く各極間隔(電気角180°に相当)の間にRSTの各相のコイルが励磁力として等価な1回巻きのコイルに置き替って空隙に沿って配置されると想定する。このようなコイルに三相交流電圧を印加すると各相のコイル図2.41に示す如く、電圧と位相順序が全く同様な励磁電流が流れる。