(2) 定格容量
1、2、3、5、7.5、10、15、20、25、30、40、50、75、100、150、200、300〔kVA〕
(3) 定格周波数
60〔Hz〕
(4) 定格力率
1.0
(5) 定格の種類
連続
(6) 相数
単相又は三相
(7) 基準周囲温度
45〔℃〕
(8) 絶縁の種類
B種、H種
2・4 三相誘導電動機
2・4・1 原 理
図2.36の円板をアラゴの円板といい、これは1820年フランスの天文台長アラゴが実験上から発見したものであるから、このように一般にいわれている。
これが誘導電動機の原点である。図2.36の円板は銅又はアルミニウム製の円板で、これを軸で支え軽く回転できるようにする。その周辺を図のような蹄形磁石の空隙中においてこの磁石を矢の方向に急速に動かせば磁石と円板は離れていても円板は磁石と同じ方向に回転する。この理由は磁石の上をN極、下をS極とすればフレミングの右手の法則より(電気工学の基礎編2・4・4参照)によって円板中にうず電流が図2.36のように流れる。(電気工学の基礎編2・5参照)この電流と磁束とにフレミングの左手の法則を適用すれば(電気工学の基礎編2・3・5参照)円板に働くトルク(回転力)は矢の方向であって、蹄形磁石と同方向に動ことになる。更にこれを応用して図2.37のように円板の代わりに円筒導体を用い円周に沿って磁石NSを矢の方向に回転すれば、うず電流が円筒上に発生し前記と同様な現象となる。ところがこのうず電流のうち軸に平行な電流分のみがトルクに役立ち円周に沿った方向の電流分は役に立たないから結局図2.38のような形でよい。この形が回転子に応用され、現行のかご形誘導電動機の原形である。そして蹄形磁石を機械的に回転する代りに、固定子に三相巻線を設け、三相交流を流して、電気的に磁石が回転するのと同じ現象を起こさせる。