1・2・2 加工方法
(1) 防食処理
耐食金属以外の金属材料には防食めっき、防食塗装又は陽極酸化被膜を施すこと。
耐食金属とは銅、黄銅、青銅などをいう。
(a) 防食めっき
防食めっきはニッケルめっき、ニッケルクロームめっき、銀めっき、亜鉛めっき、あるいは溶融めっき又は金属吹付法による耐食金属被覆とする。
(b) 防食塗装
(i) 下地処理
軽合金以外の金属にはウォッシュプライマ塗布又はりん酸塩処理の何れかとし、軽合金に対してはウォッシュプライマ塗布、クロム酸塩処理又はりん酸塩処理のいずれかを行う。
(ii) 塗装
下地処理を行った後、良質の難燃性塗料を塗装する。なお、ベント形鉛蓄電池を収納する電池室に取付けられる機器は耐酸塗料で塗装する。
(c) 陽極酸化被膜
防食塗装が不適当な軽合金にはJISH8601-92(アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化被膜)による陽極酸化被膜を施す。
(2) 金属間接触部の防食
軽合金の合せ面、軽合金と銅合金又は鋼材等の接触部には防食のためジンクロメートを含んだペースト又はそれに浸したテープをはさむこと。
軽合金に接する銅合金又は鋼製のボルト、ナット類は亜鉛めっきを施し更にクロム酸処理又は重クロム酸処理を施す。
(3) 導電部の接続
導電部の接続は電気的に確実であり、振動、衝撃に耐えなければならない。
内部配線の接続方法は、目的により銀ろう付、はんだ付、かしめ、小ねじ又はボルト締め、あるいは圧着による。
(4) ボルト、ナット及び小ねじの止め方
(a) 小ねじ及びボルト、ナット類は振動、衝撃によってゆるまないよう有効な回り止めを施すこと。