〔解〕鉛蓄電池1セルの電圧を2〔V〕とすれば、24〔V〕ではセル12個を直列に接続する必要がある。
よって、内部抵抗=0.0011×12=0.0132〔Ω〕
総抵抗R1=0.0132+0.00179=0.01499〔Ω〕
(2) アルカリ蓄電池
(a) アルカリ蓄電池は、正極に酸化ニッケル、負極にカドニウム又は鉄を用い、電解液には苛性カリ(KOH)の水溶液を用いた蓄電池である。そして、発明者の名をとって、負極にカドミウムを用いた電池をユングナー電池(メーカの名をとってニッフェー電池ともいう。)、鉄を用いた電池をエジソン電池と称している。
船用にアルカリ蓄電池の規格はないが、一般にはニッケル・カドミウム式のアルカリ蓄電池が使用されているので、以下これについて述べる。
(b) 構造は、内容は違っているが鉛蓄電池と大差ない。極板にはその構造によってポケット式と焼結式とあるがポケット式を例にとれば、陽極板は水酸化ニッケルに導電性をもたせるために黒鉛を混ぜたものを充てんし、化成を施して活物質化したものである。
陰極板は酸化カドミウムの粉末を充てんし、化成を施して活物質化したもので、小量の鉄粉を加えて活物質の早期劣化を防止している。
電解液は苛性カリ(KOH)の水溶液で電気電導の役割をするが、鉛蓄電池のように直接充放電反応には関与しない。比重は20〔℃〕において1.200〜1.230でポケット式の場合には少量の水酸化リチウムを添加する。