アルミ合金を溶接する場合、特に注意すべき事項は次のような点である。
1] 溶融温度は鉄や銅に比べて低いが、比熱・溶融潜熱が大きく、熱伝導が良いため、多量の熱を急速に与える必要がある。
2] 鉄に比べ電気抵抗は約1/4と低く、抵抗溶接では大容量の電源が必要となる。
3] 材料の表面に存在する酸化膜は、溶接に悪影響を与えるので、除去する必要がある。
4] 熱による膨脹・収縮が銅の約2倍で、溶接による歪みが発生しやすい。
5] 溶接による熱影響で母材の機械的性質は劣化(低下)する(ただし一部例外あり)。