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8.5.1 鋼船の電気防食

 

(1) 流電陽極法

流電陽極法は、船体の鋼よりもイオン化傾向の大きいアルミニウム、亜鉛などの金属(卑な金属という)を用いて、異種金属接触による電池作用を利用して防食する方法である。

流電陽極材料は、高純度亜鉛あるいは高純度アルミニウムに特殊金属を添加したもので、常に安定した電位と電流が得られるような製品である。現在、最も多く船体外板の防食に使用されているものは、亜鉛合金陽極、次いでアルミニウム合金陽極である。

流電陽極は、電流の発生に伴って溶解消耗するので、犠牲陽極とも呼ばれ、一定期間毎に取替える必要がある。

(a) 陽極配置

(i) 1万トンの貨物船の場合(例1)

陽極の配置は、陽極個数算出式より求められた数量の40〜50%を船尾周囲に取付け、残りの60〜50%を船体部に分散して取付ける。船体部の船首及び船尾に陽極を取付ける場合は、流水方向と同一の角度になるように図8.1のように配置することが望ましい。

またスタンフレームの周囲は、陽極の出っ張りにより乱流を生じ、プロペラ先端の腐食を促進させるおそれがあるため、図8.2に示すようにNO ANODE ZONE(British Standard "Cathodic Protection CP1021" Aug.1973参照)を設けている。

(ii) 120トンの漁船の場合(例2)

漁船の場合の陽極配置を図8.3に示す。

 

164-1.gif

図8.1 大型船の陽極配置

 

 

 

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