しかし、ふとんの上での遊びにもそろそろ飽きて、二人がベッドから抜け出す気配に、私も仕方なく起き出すことに…。起きてしまえば、いつもの、子供たちを学校や仕事場へ送り出してしまった後の、ちょっと静かなほっとした時間もなく、食器の山や洗濯物の山、そして、食事作りに取りくまなければならない。
午前中は、NYの体操教室の送り迎えをしながら通りすがりのスーパーで、わが家の冷蔵庫には欠かせない納豆のパック、1日5リットル以上は消費してしまう牛乳、そして、今日の昼食用に、焼きそばの麺を15人分仕入れる。
昼食の支度にかかる前に、二階のベランダで、乾いた洗濯物をたたみながら取り込み、空いたスペースに、洗い上がった洗濯物の山をつるしていると、日曜日の礼拝を済ませたVK一家が到着。好奇心いっぱいで、一時もじっとしていることのない元気いっぱいの1歳の孫が、ママのひざの上に立って車の窓から身を乗り出している。相変わらず散らかりっぱなしの居間には、そろそろ起き出してきた家族も集まり始めている。そこで、洗濯物干はそこそこに切りあげて台所に立ち、焼きそば作りに取りかかるそんな合間をぬって、大の動物好きで3歳になったばかりのMNは、玄関脇の犬小屋の前にしゃがみこんで、シベリアンハスキー犬をかまっていたのだが、いつの間にか坂を下りて、通りに出てしまっていた。
