ただ、風邪や、病気などした時に病院で呼ばれる時に必ず「さいとう きょうこちゃん」。と呼ばれていました。どうしてなんだろうと、少し思った事はありましたが、あまり深くは考えなかったようです。
親戚の叔父さんなんかにも、すぐに「京子は橋の下から拾われて来たんだぞ。」と言われてもあまり気にせず、言われすぎていて、その話になると「また始まった。」と私の方が無視するようになったのです。
小学校に入った私は、沢山の友達が出来ました。その反面、友達と遊ぶひまが無いくらいの習い事を始めるのでした。火、木、土がそろばん、水、日がモダンバレエ、金がピアノ、そして日曜の午前中はフィギアスケートと沢山習わせて頂きました。よく友達と遊びたくて、わざと友達の家に遊びに行ってお母さんが探し回って、見つかって連れて帰らされた事もありました。
私が小学校四年生ぐらいの時、テレビマンガで"キャンディキャンディ"というアニメが放送されていました。"キャンディ"という主人公の女の子が孤児院で育っているのにとても明るく元気な、誰にでも好かれるという性格の女の子で、その孤児院から大金持ちの家に、お手伝いさんから養女になっていろいろな人生を歩んで大人に成長するという、女の子にしては、とても冒険あふれる物語で、あの頃の女の子達を引き付けたと思います。私もその中の一人です。