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子供達は確実に一歩一歩、それも素晴らしく成長していました。それに比べ親の方は……。母の言う通り、私には出来すぎの子供達が授かりました。

Y男は現在6歳、未婚の母の子です。体が少し弱かったので3歳までを乳児院で、その後養護施設で2年生活し、我家の一員となりました。お父さんはすぐお父さんと言えましたが、私には1週間ぐらい「先生」じゃなくてお母さんと言い直していました。人慣れしている様子で甘え方もとても上手ですんなり我家に解け込んでくれ、保育所にも毎日元気に行っています。最初は「ボクずっと毛内にいる。」とよく言っていました。出掛けた時は「早く毛内に帰ろう。」です。

家では、K男の後をくっついてまるで金魚のフンです。全てK男の真似ばかり。K男が着替えるとY男もという具合です。前の経験からK男が落ち着くまでは、K男に重きを置きました。やはり3、4ヶ月で「ボクの」から「お兄ちゃんの」を言えるようになりました。Y男の目を盗んで私に甘えに来ていたのに、その頃からY男が見ていても大威張りで抱っこされていました。時々夜尿のあったK男は、Y男が来てちょっと回数が多くなり、Y男と一緒にお付き合いの日がよくありました。

 

 

 

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