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(きっと私のおなかから生まれなかったからでしょう)結婚した頃は考えもしなかった形で、今、年老いていく親に喜んでもらえる、こんな親孝行もあるんですね。

子供を育てる過程で心を掛ける、手を掛ける、お金を掛けるこの3つをバランス良く子供に与える事が大切です。お金、物だけは少なめの方が良いと思いますが。A子の場合はこの3つが非常に少なくて、幼い時から自分で自分を守って生きてきた、そんな感じの子でした。K男が3歳頃、A子を叱っていると「A子ちゃん可哀想だから、もう止めて」と言い、逆にK男を叱っている時「私はそんな怒られ方じゃなかった。もっと凄かった。」と言いました。2人の言葉の違いは今でも忘れられません。又、自分の持ち物、食べ物に対して執着心が非常に強く、特に、K男には異常と思えるくらい拒否しました。写真は指紋がつくからイヤ、見ている本を覗かれるのもイヤでした。今は、一緒にゲームをしたり、歌ったりと、親はついていけないので2人で楽しんでいます。先日も汽車で旅行した時、K男はA子の膝枕で足を触ったりしていても本人は知らん顔で本を読んだり、一緒にウォークマンを聞いたりしていました。

 

 

 

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