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観光とイベントというお話をさせて頂きます。

お手元の資料の一番最後の所に、簡単なレジメですけれども、この順番で、お話を進めて参ります。

観光という言葉の中身は、ずいぶんたくさんのことが含まれていると思いますが、言ってみれば、たくさんの人を集めるというか、来て頂くというか、集客ということが当面の、最大の眼目になります。お客さんに来て頂く為には、何か目玉があればいいんじゃないか、あった方がプロモーションもやりやすいし、中身もはっきりしてくる。こういうことで、イベントという言葉が出てくるわけです。イベントという言葉も、どうもはっきりしないんですけれど、とにかく人を集めるのに、大変効果がありそうだということで、花火大会をやってみたり、魚のつかみ取りがあったり、花見の時には踊りがあったり、場合によっては、歌手に来て頂いて、ステージで歌唄ってもらったり、とにかく、お客さんは来る、来るんだけれど、同じことを延々繰り返していって、これで良いんだろうか、イベントには来てくれたけれども、観光振興にはなっているんだろうか、というところが皆さんの一番頭の痛いところではないのかなという気がいたします。ちょっと、イベントという言葉と、観光という言葉、整理しておきたいんですが、イベントにはいくつかのものがあります。一番分かりやすいイベントは、興行イベントといわわているもの、つまり、プロがお金を取って行う、お金儲けの為の手段としてのイベントです。例えば、芝居、映画、それから、歌手のコンサート、ありとあらゆるもので、入場料を頂戴するのは、いわば、興行でございます。最近不景気ですから、興行もいまひとつうまくいってないということで、東京では、その興行が目白押しになっておりますから、地方に出かけて行って、ちょっと休むようにしようなどとという動きもあるくらいで、興行の世界も大変です。

もう1つは、文化とかスポーツという分類があります。文化・スポーツイベント。これはオリンピック、大オリンピックから、小さいものでは小学校の運動会まで、あるいは、近所の皆さんでの遠足といったようなものまで、あるいは、何かの発表会であったり、芸術祭であったり、文化・スポーツイベントというジャンルがございます。これはあまりお金儲けを目的にしておりません。

それから、3つ目に、産業イベント、あるいは、販売促進イベントと呼ばれているもので、地場産業を紹介したり、あるいは、こんなに素晴らしいものが作れますといったことを誇示したり、あるいは、企業にとってみれば、販売促進の為にイベント売っていくという、何々ショーであったり、モーターショーであったり、色々あります。そういったジャンルのものがあります。

 

 

 

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