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5.4 クリアーチューブのサイズについて

上記の試験結果に示す様に、今回の試験においては規格サイズのクリアーチューブの取り付けの条件が適当でなく、当初有効な閃光を確認ができなかった為、規格より大きいサイズのクリアーチューブ(内径φ15.0mm、長さ100mm)を使用して試験を実施した。今回の限られた試験時間の中では、この規格サイズのクリアーチューブ取り付け方法等の確認はできていない。規格サイズのチューブの取り付けについては、チューブ内径の許容値や、取り付け方法の確立には、今後の調査が必要と言える。

大径のクリアーチューブについては、試験の本質に影響するものでなく、又遠くからの視覚確認性にも優れている点から、試験の安全性を考慮し採用する事を推奨する。

 

5.5 試験機器のサイズについて

ISO8846の試験の対象となる電気機器は、比較的に小型の物が多いと推測されるが、本試験を実施するに当っては、少なくとも3ケ所(吸排気口、点火プラグ取り付け口、圧力センサー取り付け口)の配管取り付け箇所を加工する必要が有る。場合によっては、それらの加工困難な機器も有り得ると推測される。実際の試験においては、製造メーカーと試験機関との調整により実施は可能と思われる(判定方法の選択等は試験機関の裁量による点も多いと言える)が、試験対象機器及びその概要について、全て把握できていない現状では、結論には至らない。今後のISO試験規格の動向および、それら機器の試験実施方法(実施の可否)については、今後の調査が必要と言える。

 

6. JIS規格へのフィードバック

 

本試験の結果より、本ISO規格(ISO8846-1990)のJIS化においては、以下の方針にて対応する事とする。

 

6.1 試験規格の付属書について

今回実施したISO8846-1990の性能確認試験及び試験装置の概要を、参考とする為に、JIS案の付属書として添付する事とする。

 

6.2 試験規格の解説について

今回の性能確認試験において提案された上記解説に記載した改善案については、安全性の確保の為、JIS案の解説として添付する事とする。

1) インナー試験チャンバーの採用

2) IEC型の試験装置の利用

3) 大径のクリアーチューブの採用

 

6.3 今後のISO規格へのフィードバックについて

又、今回の性能確認試験において提案された改善案については、本ISO規格(ISO8846-1990)の見直し時(5年毎の見直し)に、ISOに提案する事とする。

 

 

 

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