これは3年間の『うらがまちづくり推進事業』の成果を広く市民に披露し、またこれまでの「市民参加型まちづくり事業」の意義を考え、さらに目前に迫った21世紀の本市まちづくりにつながる事業にするべく行なうものです。現在120名を越える地区代表の市民によって構成された実行委員会、また展示発表、舞台発表、お祭り広場の3つの部会によって企画立案され、当日は1,600名を越える市民が出演する、まさに"市民の祭典"となる予定です。
今後のあり方
うらがまちづくり推進事業は、"運動会型(市民参加型)市政運営"の象徴的事業として平成7から9年度の3年間、43のすべての地区で展開されそれぞれに素晴らしい成果を収め終了しました。言わば"市民主体で取り組むまちづくり事業の基盤整備事業が終了した"とも言えるのではないかと思います。
今後は、さらに"うらがまちづくり"の市民活動をより根強く浸透、定着させるとともに、市民自らが主体的に考え、発言し、行動するという市民意識を喚起し、市民と行政が手を携えるという「協働」の理念のもとに、21世紀の本市まちづくりに取り組んでいく必要があると考えています。そのためには今後"うらがまちづくり"の「継続施策」、さらには"21世紀型"のまちづくり事業ともいえるような「新施策」も視野に入れながら、系統的、連続的な施策展開を行なうことを考えており、現在10年度から12年度の3年間にわたり"うらがまちづくり"の市民活動を受け継いでいってもらうため『うらがまちづくり支援事業』を全地区対象に開始しています。そして、将来的にはさらに一段階レベルアップした「新施策」を展開したいと考えています。
43地区にみる主な活動状況事例
1. 音楽によるまちづくり【麻生津地区…地区人口9,756人】
・地区民による楽団(ハーモニーあそうづアンサンブル)の創設、地区の歌の制定、地区民による合唱団の編成、等
2. 特産品開発による地区の活性化【殿下地区…地区人口707人】
・山間地区の特色を活かし、そば、山菜、薬草、わら工芸品等の特産品を企画、開発、販売し、地区の活性化に努めている。またこの事業で開発した「山菜&そば定食」が第7回全国食文化交流プラザ新食生活コンクールで3位を受賞した。
3. 連帯意識醸成のための地区民総参加イベント創始【東郷地区…地区人口4,211人】
・地区民の心を一つにするようなお祭りをと企画したのが「東郷街道おつくね祭」
「おつくね」とは「おにぎり」のことで、米の一粒一粒が寄り集まりおにぎりがかたちづくられるように、地区民一人一人の力を合わせてというコンセプト。真夏の2日間JR越前東郷駅前にて地区をあげてのまつりが展開される。
4. ニコニコ王国の建設【河合地区…地区人口4,460人】
・見てニコニコ、聞いてニコニコ、考えてニコニコ、実行してニコニコ、大切にしてニコニコの5本柱に各種事業をちりばめ、子供から高齢者にいたるあらゆる世代が参加できる事業の組立てをしている。全地区民が笑顔で暮らせる地区づくりにつなげている。
5. 人にやさしい福祉のまちづくり【日新地区…地区人口6,053人】
・心と心が通いあう地域福祉の向上と地区住民の福祉に対する意識改革をめざして、今後ますます重要性を増す福祉問題に取り組んでいます。福祉マップの作成、福祉リーダーの育成、ボランティアの発掘、福祉シンポジウム、福祉まつり等の開催と積極的な事業展開を行っている。
6. 組織力でまちづくり全般に取り組む【社南地区…地区人口10,879人】
・美化、環境浄化、生活文化、イベント企画、将来像の5つの委員会を設置、延70名もの委員によって支えられ、地区民が総参加で事業に取り組んでいる。
花いっぱいでの花壇づくり、河川の清掃活動、青少年対策事業、社南音頭の作成と普及等1年を通して活動展開している。
7. 地区民の労力奉仕で登山道づくりに取り組む【清明地区…地区人口6,608人】
・地区のシンボルである「城山」に登山道をという地区民の要望からこの事業が企画された。中世の頃から何度か城が築かれた歴史ある山であったが登山道が全くなかったことから「地区民の手でつくろう」ということになり、ルートをさだめ、道を切り開き、材料などをかつぎ上げ、階段、休憩所、標柱などを整備、約2キロの登山道を3年の月日をかけ、ようやく本9年度に完成させた。
8. 若者が定住できるまちづくり【国見地区…地区人口1,645人】
・過疎化が進む国見地区では、地区の若者に対して直接、青年サークル結成を投げかけ地区がこれをバックアップするかたちで若者主体での事業を展開した。
「国見華のハープフェスティバル」は海辺のまちでの初めての本格的文化イベントとなった。