提案競技の趣旨 ―序にかえて―
(新業務地区の形成方針)
千葉市は、国の「首都圏基本計画」において多核多圏域型の首都構造を構築する上で枢要な業務核都市の一つに位置づけられている他、千葉県による「ふるさと千葉5か年計画」においては、千葉市において広域的な都市機能の導入を進め、国の計画にも対応して千葉市を千葉自立都市圏の中心都市として育成していく方向が打ち出されております。
このような位置づけに対応して、また一方では近く予定している政令指定都市への移行にも備えて、千葉市は各種の中枢的な商業、業務機能の育成、強化を図っていくことの必要性を強く認識し、これまでにも増してこれらの機能の導入に様々な努力を積み重ねてきております。
幕張新都心地区における千葉県との共同によるメッセ機能等の各種の国際的機能の導入並びに東京都心部の一部機能の分担等はこのような取り組みの一環でありますが、さらに千葉自立都市圏の中心都市として、千葉県等の広域を対象とする多様な商業、業務機能の育成を図るべく、現都心地区に加え、これに隣接する千葉中央港地区をこれらの機能の立地、導入を受け止めるための新業務地区と位置づけ、同地区を千葉業務核都市における都心地区の一部として、これらの機能による地区形成を図ろうとしております。
新業務地区は、このような位置づけにある地区でありますが、同地区はまた、その位置から千葉市のより一層の成長、成熟に伴って現都心地区から拡大、溢出する諸機能を受け止める場とも位置づけられ、このポテンシャルを活かして現都心地区と同時一体的に都市整備の展開を行うべき重要な地区であると認識しております。
(中央卸売市場跡地の活用方針)
新業務地区内には、市が所有する旧千葉市中央卸売市場跡地があり、都心部に残された貴重な公有地として、また同跡地が様々な交通体系上高い利便性を備えていることに着目し、千葉市の将来にとって基幹的な施設の立地を進める上で極めて重要な用地であるとの認識に立ち、市はこれまでその活用方法について検討を進めて参りましたが、今般その利用のあり方について以下のような基本的方針を打ち出したところであります。
・政令指定都市、100万都市への移行を控え、これからの時代にふさわしい市民意識や愛郷意識を定着、成熟させるための拠点として活用する。
・新業務地区の形成を促進するため、大規模かつ高品位で、様々な側面で地区の整備を先導する施設を整備する。