1. PFIとは何か
(1) PFIとは何か
PFI推進の中心である英国財務省はPFIを次のように説明している。「PFIは高品質かつ費用対効果の高い公共サービス提供のための手法の一つとなった。PFIは、民間セクターに固定資産を活用したサービスの設計・運営における革新性、適切なレベルのリスクの管理、固定資産を長期に渡り十分に維持等における競争を要求することによりバリュー・フォー・マネー(Value for Money: VFM)の向上を可能とするものである。」
同様の考え方は、各国の事情に応じて少しづつ異なる形で導入されており、英国PFIと同様な民活型のプロジェクト方式は、フランス、オーストラリア、カナダ、米国等世界中で導入・実施されている。
PFIプロジェクトでは、通常、建設会社、投資家、施設運営・管理会社からなるコンソーシアムが複数形成され、プロポーザル・コンペにより、落札コンソーシアムが決定される。コンソーシアムの中の一ないしは数社がスポンサーとなり、プロジェクト推進を主導する。
(2) 英国の制度や社会風土、特徴、日本との違い
1]英国におけるPFI導入の背景
・英国においてPFIが誕生した背景は、財政難と公共サービスの低下。
・80年代から公務員の削減、事務効率化等の行政改革が行われ、民営化・エージェンシー化等の取組みを経て、公共事業の改善手法としてPFIが誕生。
・PFIの目標でもあるVFM向上は、英国の行政改革全体の目標でもある。
2]英国におけるPFIの特徴