【横島】ありがとうございました。そろそろ予定の時刻になっておりますので、もう1人だけいかがでしょうか。
【会場】1点だけ、先程今後の市町村のあり方、合併論議ということで貴重な論議だと思いますが、合わせて都道府県を今後どうしていくか。道州制にするのか、あるいは連邦制にするのか。そういった議論が成されたかどうかをちょっとお聞きしたいと思います。
【横島】どなたかご質問のあてがございましたら、おっしゃってください。
【会場】そうですね、大きな議論でございますので、諸井先生、あるいは、西尾先生の方で、もしご答弁いただければと思います。
【横島】どうぞ。
【諸井】最初のころ、都道府県、市町村の問題というのをやはり議論すべきかということを考えたわけです。ただこの議論に入っていきますと、今おっしゃるように道州制の問題なんかが展開してきます。道州制にもいろいろありまして、単に都道府県を大きくしていく道州制と、そうではなくてそれぞれの道州に政府を置くような連邦制型の道州制というような議論もあります。そういう議論に入っていってしまいますと、おそらくこの議論をやっているだけで5年間はたってしまう。結論はたぶん出ない。そうすると地方分権について具体的に何ら進歩がないままに終わってしまう。そういう危険が非常に大きいなとわれわれは考えました。
ですから、このことに問題がないとか、議論をしたくないとかということではなくて、大いに問題も感じ、議論すべきだという気持ちはありましたが、やはりそれよりもその5年間に着実に機関委任事務の撤廃のようなことの実効を上げていくことの方を、われわれとしては二者択一の中でとったわけです。そういうことでご理解をいただきたい。
【横島】どうもありがとうございました。まだご意見やご質問もあるかと思いますが予定の時間になりました。
本日は、地方分権の深いところをかなり探っていただきました。各自治体にお持ち帰りいただいて、明日からの行政に生かし、民主主義の総仕上げにご尽力をお願いして、このディスカッションを終わらせていただきます。
6人のパネリストの皆さん、ありがとうございました。会場の皆さん、どうもありがとうございました。