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企業の環境問題に対する役割というのは非常に大きいという基本的な認識を持っております。まず何かといいますと、お客様にお届けしている商品、あるいはサービスというものが、もともと環境に優しい配慮した商品をどれだけ提供できるのかという、まずこれが第一点ございます。これはビジネスでございますので、まずきちっとしていないといけないという点がありまして、お手元の資料の中には私どもで資源循環型の生産ということでやっております商品リサイクルの事例を入れさせていただきました。これは新聞の記事でございますけど、日本で初めて商品に再使用部品、あるいはリサイクル部品を投入してお届けしましたのが1995年でございまして、このときの新聞がお手元にある新聞でございまして、必ずしも順風満帆という感じではございませんで、やや懐疑的なところがあったと思います。このときは少なくともこういう方向をやっていかなきゃいけないということで富士ゼロックスの方向もはっきりしておりました。つまり技術的なところとか品質を保証するというようなところはきちっと解決ができました。問題は、お客様がこれを受け入れてくださるだろうかというのが一番の難しい問題でございました。いろいろございましたけども、結果的に3年たちますと、今や資源循環型生産だとか資源循環型経営とか言われることはもう当たり前の言葉のようになってまいりました。二つ目の新聞の資料は3年後の資料でございまして、環境庁様から地球温暖化防止大臣表彰をいただいときの資料でございます。それが3年間の間にこれだけ変わるんだというのを私自身驚いているところありまして、それでご紹介させていただきました。

 

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それから、保全活動の二つ目、商品、サービスの次に重要なのが、そういったものつくり出す工場の話でございまして、生産事業所で、今、市川さんからお話がありましたようなISOを私どもも97年にすべて取得をいたしました。これをバックボーンにしてやっているんですが、やっぱり先ほど石先生のお話ありましたけども、企業というのは産業廃棄物を出している張本人だというところのスタンスがまず重要なことじゃないかなと思っています。つまり各事業所ではISOを使いながら、もちろん省エネ、省資源、いろんな活動をするんですが、廃棄物をどうなくすかというような活動をやっておりまして、これも一つの例として三つ目の新聞の記事に当社がごみゼロという工場、これは実は97年の資料でございますけども、今で言うともうほとんどいろんな工場さんが出てきたと思うんですが、当時ではアサヒビールさんの茨城工場と私どもの竹松工場がニュースになっておりました。これもすごい勢いで99年に向けて変わってきた一つのケースだと思います。

こういった事業所の活動、後ほどISOの話もさせていただきたいと思います。三つ目に企業全体の行動としてのスタンスというのが重要だと考えています。これにはNPOあるいは環境ボランティアの方々への支援というのもございますけども、社員自身がそういうところに参画していくのをどうやってサポートするかというプログラムも考えております。また、あわせて企業というのは物をつくるのもございますけども、実は大変多くの購入をしているという立場もございまして、調達品のグリーン調達、あるいは一般購入品のグリーン購入という活動をこれもここ数年やってまいりました。

 

 

 

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