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・物資受入用のスペース、要員集結用のスペース以外は、基本的に既存施設の活用で対応することを条件としている。

なお、平成10年度の手法においては、物資供給対象者を罹災者の全数とするケースと、罹災者の3割とするケースの2種類を考慮している。

 

b 港湾の利用イメージと照らし合わせた場合の各事例の規模算定方法

港湾の広域防災拠点として、メガフロート上での整備が望ましいと考えられる各種機能を対象に、それぞれの機能に対応した確保スペースを算出することを目標とし、各事例の規模算定方法を図表1-31のように整理する。

なお、兵庫県の事例および伏木富山港の事例と比較するため、前年度までに用いていた手法についても同様にまとめる。(ベースとなる広島県の手法を含めているため、「H10+県」と表記)

表中の数式は、主に最終計算結果を示しており、それぞれ以下の初期条件を代入することで、各機能ごとの確保スペースが算出できるようになっている。

H10+県:地震被害想定による罹災者数・建物被害棟数

兵庫県:夜間人口・昼間人口

伏木富山港:地震被害想定による罹災者数・建物被害棟数,1人1日あたり物資需要

さらに、ここでは物資需要(備蓄・流通)の算定を行っているが、実質上必要となる物資については、図表1-32よりその数量が計算されるため、この値から必要容量を求めることも可能である。(ただし、兵庫県の事例等に見られるように、備蓄物資分のスペースについては、主に物資搬出入スペースや管理棟・情報センター用スペースに含まれており、実際には備蓄物資の数量等が規模算定に反映されることはない。)

 

c 各事例の算定方法に従った防災施設規模の算出

以上の方法に基づき、各事例の算定方法に従った場合の、呉地方拠点都市地域(1市12町;図表1-33に示す地域)に必要とされる防災施設規模を、図表1-34のように算出した。算出にあたっては、図表1-35の条件に従って求めるものとした。

 

 

 

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