○ 平成11年8〜9月に実施したアンケート結果より、ピーク時の利用実態は次のような特徴を有している(詳細な分析は資料編参照)。
【日帰り客アンケート】
● 大阪を中心に9割は近畿圏在住で、年齢層は10〜20代で6割。
● 活動は海水浴と温泉浴がほとんど。
● 白浜に期待しているのは「美しい海・海岸景観」。
● 観光対象の満足度では「白良浜海水浴場」と「アドベンチャーワールド」は非常に高いが、その他の施設では立ち寄りが多い割には満足度がさほど高くない、あるいは満足した人より不満を感じた人の方が多い観光対象もある。
● 観光地の受け入れ体制の面では「自然とのふれあい」についは評価が高いが、「漁業等産業体験」や「町までの交通の便」に対しては低い評価となっている。
【宿泊客アンケート】
● 大阪を中心に7.5割が近畿在住で、年齢層は幅広く、グループ形態は家族や小グループが大半である。
● 但し、椿温泉に限ってみると、高齢者の利用が多いのが特徴。
● 活動は「温泉浴」と「自然風景を見る」が主で、立ち寄り地点としては「三段壁」「千畳敷」「アドベンチャーワールド」が定番。
● 白浜に期待しているのは「美しい海・海岸景観」と「温泉保養」であり、イメージとしては郷土色豊かな観光地というよりは都市的な海浜・温泉リゾート地という捉え方をしている。
● 観光対象評価は「白良浜海水浴場」と「アドベンチャーワールド」が特に高いが、日帰り客に比べると総じて観光対象の評価はやや高い。
● 観光地の受け入れ体制の面では「町まで及び町内での交通・移動の便」と「漁業等産業体験」についての評価が特に低い。
● 白浜の単独利用が多いが、中には「勝浦」とセットで利用するというパターンがみられる。
なお、アンケート結果より、以下のような取組が必要と考えられる。
1] 従来市場客(大阪府を中心とした近畿圏在住者)の滞留、リピート促進と、旅行費の低価格化による市場圏拡大をふまえた東海、関東地方への宣伝・PRの強化
本町は、従来より近畿圏からの来訪を主とした観光地であり、今回のアンケート結果からも日帰り客の9割、宿泊客の7.5割は同圏在住者が占めている。
しかしながら、宿泊客の主体は中・高年層で、若年層のシェアは低く、宿泊日数も1泊が主体であることから、滞留性を高めるための取り組みが必要である。
リピート性については、高齢者の中に椿温泉が湯治場としての性格を有していた時代からの固定客がみられるが、その性格も弱まりつつあることから、新たなリピート魅力を創出する必要がある。