(4)白浜町の産業別人口
本町の就業者の推移をみてみると、昭和60年まで減少をつづけていた就業者総数は、平成7年になると人口と同様に増加に転じ、昭和50年比6.2%増の10,371人となった(図表1-6参照)。
産業3区分でみると、以前から第3次産業の割合が高かった本町では、従業者総数の7割以上を第3次産業が占めてきた。さらに、第1次産業の大幅な減少とは対照的に、第3次産業就業者割合の増大はますます進行する傾向にあり、平成7年には就業者の4人に3人が第3次産業の従事者となっている。昭和50年から平成7年の構成比の推移をみると、第2次産業が16.4%から18.1%、第3次産業が72.4%から74.7%と、それぞれ占める割合は大きくなっている。
また、産業大分類別にみると、第2次産業の建設業が平成7年993人で昭和50年から220人(28.5%)増加している他、第3次産業でも、昭和50年から389人(22.0%)増え2,160人になった卸売業・小売業や、438人増の4,646人になったサービス業は、大幅に割合を大きくしている。一方、10%以上占めていた第1次産業の就業者割合は、その数を徐々に減らし、平成7年時点では7%程度にまで落ち込んでしまった。これは、農業従事者の大幅な減少が大きな原因となっている。昭和50年に894人いた農業従事者が、平成7年には6割以下の530人にまで減ってしまったためである。
他団体との比較では、和歌山県の産業3分類別の構成比は、11.6:28.1:59.5で、本町の、7.3:18.1:74.7と比較すると、1]農業や製造業の構成比が県の2分の1程度である、2]サービス業は県の2倍近い割合がある、という本町の特性が見られる。なお、田辺市は、和歌山県と本町のちょうど中間の産業別就業者の構成となっている。