5. 理工系の人の英語教育というものをこれからは考えて行かなくてはならないと思う。PE(プロフェッショナル・エンジニア)という米国の州政府認可の技術者資格がある。当社ではPE試験に関して沖縄電力に協力している。PEを取得することは国際的に通用するエンジニアとして認められることであり、一流のエンジニアとしての待遇を受けられ活躍の場も広がる。この試験は日本でも東京と大阪で受けられるが、出題は英語でなされ、解答も記述式のものについては英語で書くよう求められている。日本の技術者はアジアの中で後ろになることがない、と言えるだけの優れた水準を持ちながら、PE試験を通っていると言えないために国際的な仕事の場で損をしている。沖縄には全米PE協会ミリタリー支部や極東支部があるのだから、彼らを監督者にして、沖縄からPE合格者をどんどん出していく、PE受験希望者は沖縄で6か月集中学習して合格させるなどのことをはじめてみてはどうか。あると知っているものは使っていかなければ。
6. 国際社会の中で沖縄が損をしているといわれていることが3つある。1つは労働賃金・人件費が高い(日本の中では低いがアジアの中では高い)こと。2つ目は、理工系が少ないといわれていること(実際は軍作業による電験保持者などがいる)。3つ目は日常的に英語を使う人が少ないことである。グローバル化に向けて両方できる人を作るためには、英語ができる人に理工系を学ばせるよりは、理工系ができる人に英語を学ばせた方が早い。
7. 若い人が英語を苦手としているのは、文部省の教育が間違っているから。英語は音の世界である。子どもはいいが大人は発音できないし音が聞こえない。脳がレジスターしない。中・高の英語教師を短期間軍の学校に受け入れてもらうことを提案したいが、軍は反対しないが、代用教員の人件費の問題で日本側が拒むだろう。英語は文化を伝える基礎の基礎。子どもの英語教育にはまず大人が、ツールであるものは何が何でも、という姿勢をみせる。
8. 子どもに世界ルールを教える。世の中には自分と違う人の方が多いとわからせる。また大学に企業の実習・研修制度を取り入れたり、政経学部に起業家のコースを入れる。実生活に卒業してはじめて触れるのは不自然である。