4. 観光は沖縄を代表する産業の一つであるが、そこに勤めている沖縄の人々は、外部資本に使われている雇われの身にすぎず、管理職となっている人はまれである。情報系の人材不足が課題であるが、情報通信業も、現状では、観光と同じで、雇われの身といったままにある。すなわち、観光にしても情報通信にしても、地元には、先端的・創造的ハウツーを備えている人材の育成や確保ができていないからともいえよう。
5. 名桜大学ができる前、産業大学誘致の話があった。製造業中心のものであった。国際大は宜野湾市に移ってしまった。誘致の意気込みは他地域にもある。
6. 基地跡地を利用してはどうか?集落の中に、住宅地の中に少年院と女子学園が隣接している場所があるが、環境としてどうだろうか。大学ができることにより商業マーケティングを行ったり、まちを活性化させたりできる。
7. 人材育成と、中部の核都市としての沖縄市の産業育成に役立つ大学であって欲しい。研究者を育てるなら、4年制の大学が必要だと思う。労働省のポリテクカレッジが今年から4年制へ格上げになるが、中堅クラスの技術育成のための技術訓練校であって、大学のような理論の研究機能は持っていない。ポリテクは2年で一度終了し、専門的にやりたい人がさらに2年間勉強する。2年3年は外の人も受け入れる。現状の産業のレベルではそれほどハイレベルの技術を必要とはしないだろう。しかし理想としているまちづくりの中ではそれが必要。専門学校も含む地域全体のレベルをあげるリーダーとしての大学を期待する。現在の企業が必要としている人材の育成だけでは受け皿が小さい。産学共同開発ができるような大学を望む。あるいは、産業界と提携できる大学の誘致を望む。
8. 気候風土を考えると情報処理の学校がよいのではないか。情報産業は、観光・リゾートとともに沖縄の産業経済の2本柱の一つであり、TTCや県の工業試験場もあるから、可能性がある。情報関係の仕事は、小スペースで行える。中心商店街が衰退し、昭和50年代の大型店が撤退したため、空きスペースがかなりある。