基礎分析編:地域の特性・資源・課題及び大学などの高等教育機関の動向
第1章 沖縄県の概況と動向
1 沖縄県の概況と特性
(1) 地理的特性
沖縄は、九州の南から台湾の間に連なる南西諸島の南半部を占める琉球諸島に属する大小160の島々(0.01km2以上)から成り立っている。有人島は50島であり、最も大きな島は、沖縄本島で、次に西表島、石垣島、宮古島の順となっており、この4島で県土総面積2,266km2の約8割を占めている。これらの島々は、およそ北緯24度から28度、統計122度から133度までに位置し、距離にして東西1,000km、南北400kmに及ぶ広大な海域に点在している。
沖縄は、日本本土、中国大陸及び東南アジア諸国を結ぶ要の位置にあり、また、太平洋と東シナ海を分ける位置にある。県庁所在地である那覇市から東京までの直線距離は1,554km、以下、国内の主要都市までの距離は、大阪1,203km、福岡861km、鹿児島660kmとなっている。一方、東アジア地域までの距離は、台北630km、上海820km、香港1,440kmなどとなっている。
沖縄の気候は、亜熱帯海洋性気候である。気温は、年平均22.4度と1年を通じて温暖で、サンゴ礁の青い海、貴重な野生動植物が生息するなど、優れた自然環境に恵まれている。
(2) 人口の推移
沖縄の人口は、1999年4月1日現在130万人(県人口)で、復帰後の95.1万人(昭和47年5月1日現在県推計人口)にくらべ34.9万人、約36.7%の増と大幅な増加を示したが、1976年以降は再び社会減となり、近年の人口増加率は鈍化している。そのうち、本島中南部圏域に総人口の8割が集中し、とくに、中南部西海岸域(糸満市、那覇市、浦添市、宜野湾市)及び沖縄市、具志川市、石川市へと続く東海岸地域への集中が顕著である。現在のままで推移すると2010年には138万人に達し、2020年前後にピーク人口約140万人となることが予想されている。