・酒造業
元禄時代の池田には酒造業者が38軒を数え全醸額約1万1千石の繁栄を誇っていた。特に満願寺屋は家康の御朱印状を戴くなど、幕府の加護もあり、池田の酒は江戸でも評判のものであった。しかし、18世紀後半からは勢力争いもあり御朱印状も官没される事件があり以後池田の酒造業は衰退の一途をたどり、元禄・明和の酒造家で今日に続くものは一軒もなく、現在2軒の酒造家のみが営業を続けている。
・吉田酒造(緑−)
薬種屋からの分家で慶応元年の創業。家屋は明治11年焼失後の再建で、昭和2年に改造され現在に至る。屋根は本瓦葺きでむしこ窓があり、基本的に伝統様式を継承している。壁の黒漆喰仕上げはこのころの流行である。
阪神・淡路大震災で被災し、北側の蔵が全壊したが、景観に配慮した建て替えがなされた。