(2) 痴呆性高齢者支援対策の推進
〜「高齢者が尊厳を保ちながら暮らせる社会づくり」〜
(施案の方向)
今後我が国で急速に増加することが見込まれる痴呆性高齢者に対する取り組みは、これからの重点課題である。痴呆に関する医学的な研究を進める一方で、痴呆性高齢者が尊厳を保ちながら穏やかな生活を送ることができ、家族も安心して社会生活を営むことができるような状態を実現することが求められている。
このため、家庭的な環境で少人数で共同生活を送る痴呆対応型共同生活介護(グループホーム)の整備をはじめとして、痴呆性高齢者に対する介護サービスの充実を図るとともに、痴呆介護の質的な向上を目指す。
また、痴呆が早期の段階からの相談体制や権利擁護の仕組みを充実する。
1] 痴呆に関する医学的研究の推進
痴呆に関する非薬物療法等の研究や遺伝子情報の解明に基づく個々人の特性に応じた医療の実現、画期的な新薬の開発など、痴呆の医療及びリハビリテーション向上のための研究を推進。
2] グループホームの整備等介護サービスの充実
今後の痴呆介護に対する需要の高まりに応え、利用者保護の観点も踏まえ、市町村との連携や地域との交流等に配慮しながら、グループホームの整備を推進するとともに、その他の在宅・施設サービスを充実。
3] 痴呆介護の質的向上
痴呆介護研究・研修体制(ネットワーク)*の整備を通じて、痴呆介護の質的な向上を図り、痴呆介護の専門職を養成。介護現場において、身体拘束禁止の趣旨を踏まえた質の高い介護サービスを実現。