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また、単独の施設として設置する場合、既存施設の改築であっても1,000万円程度かかるなど財政負担が多いのが現状である。

厚生省においては、こうした単独型で民家を改造するグループホームについても、補助を認めることとしており、今後、こうしたグループホームの整備が進められるものと考えられる。

また、グループホームにおいて、痴呆性老人の症状の改善がみられた場合、現行の介護報酬体系では、認定の変更により介護報酬が低下するため、採算性という課題が生じてくる。よりよい介護サービスとは、症状を短時間で改善することではあるが、現在は、ともすれば逆の方向ヘインセンティブが働くようになっている。介護報酬によって事業の経費を賄うことを前提とする以上、よりよいサービスの提供を促すインセンティブをシステムに仕組むことが必要ではないだろうか。

グループホームの例では、高齢者福祉においてホーム運営の政策効果は高いとされるにも関わらず、現行の財政支援等のインセンティブ付与が不十分ではないかと疑問がもたれている。このような場合、第1章にあるような政策評価が行われ、介護市場においてより良質のサービスが提供され、施設の高い利用率を導けるように、財政支援や介護報酬のあり方を見直す等、常に環境整備に配慮がなされることが望ましいと考える。

 

 

 

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