ト. 重量比較の結果
JISF船用こし器(鋳鉄製)と比較して鋼板製船用こし器は
1) 船用筒形水こし相当品
口径:25mm では -27%
口径:100mm では -46%
2) 船用H形油こし相当品
口径:100mm では -25%
の重量軽減が達成できた。
重量軽減の要因は使用圧力、使用状態を十分に考慮して最適な各部の寸法を検討して採用した結果である。 添付資料 頁9.表10.11
5. 舶用開放掃除型鋼板製こし器の調査研究の成果
舶用開放掃除型鋼板製こし器の調査研究に当たって、図面の作成試作品の製作並びに性能試験等を行ない
*鋼板製船用筒形水こし
*鋼板製船用H形油こし
何れもJISF(鋳鉄製)船用こし器と同等の性能を有し、重量軽減も達成でき標準製品実用化に向けて良好な結果がえられた。
又こし器を構成する材料については鋼板製船用H形油こしの切換えコック部に鋳造品を使用する以外は全て鋼板材及び鋼管材で製作できるので、短期間での材料入手が容易となった。
調査研究の成果から船用単式油こし及び船用マッドボックスの鋼板製の標準製品実用化についても問題なく製作できることが分かった。
添付資料 頁10
以上の結果から鋼板製船用こし器類の標準製品化に伴う量産化による価格低減も期待でき、安定供給並びに軽量化等を含め造船界に大いに貢献できるものと確信する。
6. 調査研究成果のその後
調査研究の成果を基に各種鋼板製こし器の標準化を進め、実船での採用実績徐々に増えつつあり、品質、重量軽減、価格等、造船界に大きな反響をもたらした。
又船舶では海水管での使用カ所が多く有り、永くご使用頂くために耐蝕性を考慮して小口径はポリエチレンコーティングを標準施行する事とした。