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2.3 テスト通信

 

イ. テスト通信の状況

 

8月上旬より開始。

ノルウェーのソフト会社、船社の2社、三井造船(株)とテストを行った。

インターネットの不確定さである未着、遅延等の問題は起きなかった。

しかしノルウェーの2社とのテストにおいては人的ミスによるエラーメッセージが生じ、再送依頼することが数回あった。

うち岡山県玉野市の三井造船(株)テクノサービス事業部とEDI取引テスト通信を開始し、今後も正式にEDI取引を行うことになった。

 

2.4 テスト通信の検証

 

イ. 送信、受信状況の解析

 

手段の簡易性からインターネットE-MAILを使用。UN/EDIFACTを使ったEDIを広める為にも、ユーザーにとって一番安価でかつ簡易なインターネットで検証を行った。

 

ロ. インターネットとVANの比較

 

インターネットはセキュリティ面での不安定、送受信の確実性の面から考えると、他の手段を考慮する必要があることは否めない。

また別の理由として、初期投資を抑制することが挙げられる。他に考えられる通信手段としてVAN、専用回線等があるが、これを使うためには相当額の初期投資が必要であり、テストを行うためだけに敷設するには無理がある。

 

ハ. データエラーの主な要因

 

通信データの送受信で発生したデータエラーはすべて人的なものと言える。

SPECTECとのテストの際に度重なるエラーが発生したが、これは先方の文法ルールの認識不足だった。ただし、一回のメッセージ送信のうちに一個所エラーがあるとそのメッセージ全体がエラーメッセージとなり、通常受信先では社内システムヘの変換が出来ない。そのため、エラーの旨を送り返す必要が出てくる。

 

ニ. 通信結果より追加・訂正の必要な項目の調査

 

通信及び社内システムヘの変換の段階で下記の項目が必要と思われる。

・セグメントMEA:重量をセット

アイテム単位の重量しかセットできないが全アイテム合計の重量をセットしたい。

・セグメントMOA:Summaryの金額

全体のDiscount金額をAllowance Amountに入力する。しかし「Discountが各アイテムに対する%値引きの合計」の意味だった場合は、注文時にアイテム変更があった場合に矛盾が生じる。従ってDiscount%の項目が必要ではないか。

・セグメントMOA:Summaryの金額

Expenseの種類がPacking Charge、Freight Chargeしかないため、Shipping Charge、Insurance等をセットできない。

・Delivery Term

INCOTERMでは実際によく使う"EXGODOWN"が存在しない。

・IMPA ETSFではUNITについてD96aで使用可能なものの一部しか定義していない。

 

 

 

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